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なんて一日

朝、ピリカは馬房の中で横になっていました。前日の朝も寝ていて、起きるとき一人で起きれない感じがあり、立つときに補助をして起きました。しかし、その日は全然起きれませんでした。脚をバタつかせ起きたくても体が起きない。

馬は起きれないと死んでしまいます。何百キロの体を地面にずっと付けていると壊死して死んでしまいます。

何とか起こそうと必死で、ピリカを心配して沢山の人が来てくれました。それでも起きれませんでした。いつしかピリカは起きることを諦めてしまいました。脚をバタつかせるのをやめてしまいました。みんな覚悟をしました。今夜ピリカとお別れになると。

 

夕方5時過ぎ。最後のごはんを横たわっているピリカにあげているとき。奇跡が起きました。

ピリカは本当に最後の力を振り絞って立とうとしました。

そして立ちました。

もうフラフラでやっと立ったのに倒れそうなぐらいだったけど立ち続けました。

 

その後も何とか起きて、毎日ごはんを食べているピリカ。とりあえず今日も生きています。

 

 

この日の事は、「ピリカ死ぬ死ぬ詐欺事件」と今はみんなで笑えてます。

すずき